2021年10月にAmazfitよりハイエンドモデルのAmazfit GTR 3 Proが発売されました。
コスパが高いスマートウォッチを多く輩出しているAmazfitですが、高価なスマートウォッチというとコスパを犠牲にして購入する価値があるのか気になるところです。
そもそもスマートウォッチのハイエンドモデルって、ローエンドモデルと何が違うんだ?
私のブログで高価なスマートウォッチを取り扱ったことがないので、こう思われる方も多いのではないでしょうか。
このレビューを機にハイエンドモデルの凄さが伝われば幸いです。
Zepp Health Corporation様より商品を提供いただき、レビュー記事を作成しています
提供品だけど、1ミリも忖度するつもりはないよ!
Amazfit GTR 3 Proを買うべき人
・腕時計には高級感を求める
・ワークアウトの計測は高精度で行いたい
・高いレベルの睡眠データが取りたい
・スマートウォッチの新しい技術に触れたい
・高機能でもバッテリー持ちは譲れない
Amazfit GTR 3 Proのスペック
まず目を引くのがULTRA HD AMOLEDという非常に美しく、画面占有率70.6%の没入間のあるディスプレイを採用していることです。
最大1,000nitまで明るさが上がり、屋外での視認性が悪い有機ELディスプレイの弱点をカバーしています。
1,000nitはスマホと同じくらいの明るさだよ。
マイクとスピーカー、ストレージが搭載されており、電話の受発信をスマートウォッチだけで完結させることも可能です。
約470曲もスマートウォッチに保存でき、Bluetoothイヤホンを接続してワークアウト中に音楽が聞けるのは便利ですね。
スマートウォッチでできることを可能な限り詰め込んだ、まさにハイエンド級の仕上がりです。
Amazfit GTR 3 Proの外観
カラーバリエーションはブラックとブラウンがありますが、今回はブラックを提供いただきました。
まず目を見張るのは、丁寧な仕上げで美しいアルミボディ。
ギラつかずシックなデザインで、これぞ高級機という面持ちです。
航空機グレードの質が高いアルミニウムを採用しているとのことで、軽量ながら耐久性にも考慮されています。
ベルトにはフルオロエラストマーが採用され、つけ心地は最高級。
【フルオロエラストマーとは?】
簡単にいうとフッ素を混ぜた合成ゴムのことだよ!
触り心地が良くて、耐久性に優れた高級ゴムベルトだね。
側面には2つのボタンが搭載され、上のボタンは回転させることでディスプレイのスクロールが可能です。
背面はマットに仕上げられた樹脂です。軽量で耐久性があることから採用したのでしょう。
他社のハイエンドモデルは背面がセラミックだったりしますが、装着したら見えない部分なので気になりませんね。
背面には他のスマートウォッチと同様、各種センサー類と充電接点が搭載されています。
同梱物は以下の通りです。
・スマートウォッチ本体
・専用充電ケーブル
・取扱説明書(日本語対応)
ハイエンドモデルだからと付属品が多いわけでもなく、必要最低限のものが入っています。
取扱説明書は日本語対応していますので、初めてスマートウォッチを購入した方も安心です。
ディスプレイはラウンド型のスマートウォッチの中でも大型ですが、重量はかなり軽量です。
アルミニウムを採用し、スマートウォッチ本体を薄くすることで軽量化に成功しています。
引き算をするとベルトが26gだから、ベルトと本体がほとんど同じ重量って普通にすごくない?
ベルトも当然ワンタッチで外せますので、気分や季節に応じて簡単に交換できますよ。
男女の装着イメージです。
本体が薄く作られていることも相まって、男女ともに装着時の違和感はありません。
女性にとってラウンド型は大きすぎるイメージがありますが、ちょうど良いサイズにまとめられていますね。
Amazfit GTR 3 Proのバッテリー持ち
公称値は12日間(ハードな使用で6日)と記載されていますが、使用環境によりバッテリー持ちは大きく異なります。
今回は3つのパターンで検証しました。
・常時点灯なし、ワークアウトなし→13〜15%前後消費
・常時点灯なし、ワークアウト30分→21〜23%消費
・常時点灯あり、ワークアウトなし→40%前後消費
※心拍測定10分間隔、睡眠分析ON、ストレスチェックON、血中酸素濃度自動測定ON、通知50件/日程度
常時点灯なしであれば、搭載された機能をフルに使用しても公称値通りのバッテリー持ちです。
休みの日に充電すれば良いと考えるならば、5〜6日持てば十分でしょう。
ハイエンドモデルは高機能ゆえにバッテリー持ちが犠牲になる傾向にあるので、非常に優秀だといえます。
Amazfit GTR 3 Proのユニークな機能
Zepp OSという独自のOSを搭載しており、ユニークな機能があります。
ヌルヌルサクサク動くのはもちろん、ユニークな機能が搭載されているので紹介しますね。
ワンタップ測定
心拍数、ストレス値、血中酸素濃度、呼吸の回数(分)をワンタッチで同時に測定することができます。
計測には45秒かかりますが、ヘルスケアの中枢と呼べる数値を一気に計測できるのは革新的です。
45秒は思ったよりも長いので、新シリーズでは少しでも計測時間が短くなれば使いやすいと感じました。
アプリの追加
専用アプリのZeppから、必要な機能を追加でインストールすることが可能です。
随時増えていくらしいので、どんどん便利になっていきますね。
購入後も進化すると思うと、愛着が湧くね!
Amazfit GTR 3 Proのワークアウト性能
センサーは最新のGPD BioTracker PPG 3.0を搭載。
ワークアウトモードは150種類以上を搭載し、ほとんどのスポーツを網羅しています。
以前レビューしたAmazfit GTS2 miniは急激な心拍数上昇に弱かったのですが、GTR 3 Proはどうでしょうか。
結論から言うならば、ワークアウト性能は「良い」です。
歩数計測
歩数の計測にはオムロンの歩数計を比較対象としています。
比較的に軽めの運動で計測しましたが、誤差は1%以内と驚異的です。
センサーの進化が著しく、もはや歩数計を完全に潰しにかかっているとも言えますね。
心拍センサーの性能
心拍精度の検証には、高精度心拍センサーのPolar H10を比較対象としています。
結論をいうと、心拍精度は「そこそこ」という結果になりました。
ウォーキング→ランニング(低〜中強度心拍トレーニング)
ウォーキングからランニングに移行した際も、心拍数の上昇に追従できていることが確認できます。
最高心拍数が少し高めに計測されたものの、中強度までのトレーニングであれば問題なく計測できました。
100Mダッシュ×5本(高強度心拍トレーニング)
スマートウォッチにとって難関となる、HIITと呼ばれる高強度トレーニングを行いました。
最高心拍数はかなり近い数値を計測しているものの、心拍数の急激な上下は追従できていません。
Amazfit GTS2 miniから大きな進化を遂げていますが、まだ改善の余地がありそうです。
総合的に見て、中強度心拍トレーニングまでならば問題なく計測できることがわかりました。
GPS計測
サテライトシステムはGPS、GLONASS、Galileo、BDS、QZSS (みちびき)の5つに対応し、まさにハイエンド級。
計測は比較的に開けた場所で行いましたが、歩道からそれることもなく、高い精度で計測できました。
5つも搭載していれば、比較的電波が届きづらい場所でも問題なく計測できるでしょう。
位置情報の測位も爆速だったよ!
Amazfit GTR 3 ProのSpO2(血中酸素濃度)計測
比較対象には医療機器認定を取得したドリテックのパルスオキシメーターを使用しています。
5回計測して、3回が同じ数値というとんでもない精度を叩き出しました。
平均しても誤差は1%以内という、もはやパルスオキシメーターと同程度の性能に驚きです。
※医療機器認定を取得していないので、医療機器として使用することはできません
Amazfit GTR 3 Proの睡眠分析
ヘルスケアに力を入れているだけあり、睡眠分析も優秀です。
深い眠りなどの計測はもちろん、搭載していることが珍しい呼吸の質までも計測できます。
呼吸の速度をグラフ化してくれるため、睡眠時無呼吸症候群やいびきの計測に役立ちますね。
体感ですが入眠と起床の時間も正確で、睡眠分析に関して非の打ち所がありません。
仮眠は20分以上で計測してくれるよ!
Amazfit GTR 3 Proの価格
価格は39,800円と強気な価格設定です。
発売して間もないですが、Amazonのセールで35,820円まで下がることが確認できますね。
楽天市場ではAmazfit公式がクーポンを配布していたことを確認できたので、ポイントを絡めるとさらに安く購入できるかもしれません。(もちろんPayPayモールなども可です)
実は海外のECサイト(AliExpressなど)では1万円程度安く購入できますが、配送やトラブル対応の観点から不安がつきまといます。
国内の正規代理店であればトラブルの際も日本語対応、1年のメーカー保証があるので安心です。
少し多く支払って安心を取るか、海外からリスク承知で安く購入するかはあなた次第!
中古価格
フリマ相場で26,000円〜32,000円で推移しています。
海外ECで購入したものも含まれるので、購入する際は説明欄を必ずチェックしてくださいね。
ポイント分などを考慮すると、国内正規店でポイントを絡めて購入するのが良さそうです。
Amazfit GTR 3 Proの気になる点
忖度ではなく、デメリットはないと断言しても良いです。
強いていうならば、価格が少し高めである点でしょうか。
海外ECであれば安く購入できるという選択肢もあるので、一概に高すぎる!とは言えませんね。
誰もが手を出せる価格ではないけど、価格に見あった満足感は保証するよ!
人気機種との比較
同じ形状(ラウンド型)の人気機種といえばMi Watchでしょう。
価格差があるので仕方がない部分もありますが、Amazfit GTR 3 Proが圧倒的に多機能ですね。
スペック表以外のところでもケースがアルミ、ベルトがフルオロエラストマーである点を考慮すると所有欲も満たせます。
決してMi Watchの性能が低いというわけではなく、戦うレベルが高いというだけです。
お金を払っただけの見た目の満足感と、多機能性が魅力ですね。
Amazfit GTR 3 Proの総評
初めてスマートウォッチのフラッグシップモデルを触らせていただきましたが、質感や機能性はまさに極みと言える仕上がりです。
アプリ追加などの新要素も期待でき、これからもさらに使いやすくなっていくでしょう。
ローエンドモデルばかり使用していた私からすると、まさに別次元のスマートウォッチ。
最高の機能性と質感を重視したい方は、後悔のない買い物になるはずです。
今回もありがとうございました!
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